生イスラエル

なぜにイスラエル?いや、ほんとなんでイスラエル?自分でもわからんことだらけのイスラエル留学生活奮闘記。

イスラエルと水(1)

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みなさん、こんにちは〜〜〜

マサです^^

実はこの夏日本に無事勉強を終わらせて帰ってきました。

でも、

「結局マサはイスラエルで何を勉強してるの?」

という質問が多数寄せられていました。

*一つも寄せられていません。

 

なので、サービス精神旺盛なマサは誠実に答えていきたいと思います。

*自問自答の意

 

え〜と、そうですね。

水の勉強を大学院でしていました。

もっと具体的にいうとシャワーとか洗面台とかから出る排水(中水という)を再利用する研究をしていました。

 

んじゃ、なんで今まで自分の分野に関わる記事がなかったのか。

というこちらの質問も多く承りましたが、

*承ってございません。

それは、いたって簡単。

 

そんなに、水の研究好きじゃない。。。

なんか明るすぎない良い感じの青がありました。

 

水自体にあまりときめかない。。。

いや〜〜〜やっぱり違いますよね。

ドクターとかやる人たちの目が輝いていること!

 

まっぶし!

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それは

ひつまっぶし!

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いや、それはひまつぶし!

それはお前のブログ!

 

って、誰がや!

 

ありがとうございました〜〜〜

 

って終わるな終わるな。

始まりの兆しすら見えてへん。

 

ま、てなかんじで、あんまり水そのものに対する情熱は僕ございやせん。

でも、水はやっぱり大切な資源。

これから世界は人口も増えて、水がどんどんなくなっていきます。

水が豊富な日本ではあまり感じないかもしれないですが、水の有無が人命を左右している国もあります。

多分、自分の心の何処かで、水で困っている人たちを助けることができたらいいなぁとも思っています。

 

さて、イスラエルは水を確保することが国として存続していくのにあたって、最大の課題の一つでした。

つまりイスラエルは水とめちゃくちゃ真剣に向き合ってきたわけです。

ということは、水というトピックにおいて彼らから学ぶことはめっちゃあります。

そして、誰よりも真剣に水という資源と格闘してきたから生まれる歴史は

めちゃくちゃおもしろい!

そんなイスラエルの水の歴史を紹介して生きたいと思います。

今回はこちらのネタ本をベースに書きました。

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https://www.amazon.co.jp/dp/B00V39P6WE/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

"Let There be Water"

訳すと

「水よあれ!」

聖書に神が光を創造されたとき、

「光よあれ!」

をオシャレに題名に持ってきたわけですよね。

もう名前からして、良書。

ニューヨークタイムズのベストセラーなのですが、

ばりおもろい!

 

著者の書き方もあるのでしょうが、たくさんのドラマが詰まっているんです。

邦訳もあります:

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またイスラエルの歴史も紹介していくのですが、それの参考図書はこちらです。

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https://www.amazon.co.jp/dp/B07C86XDJ5/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

これもめちゃくちゃ良書!

わかりやすく、物語のようにイスラエルの近代史を紐解いてくれています。

是非是非興味があれば、読んでみてください〜

 

では、早速、イスラエルと水の物語を見ていきましょう!

 

イスラエルとまず聞くと、やはり砂漠を思い浮かべられる人が多いと思います。

となると、

砂漠=>イスラム=>過激派=>発狂

とはならないで欲しいのですが、砂漠があることは確かなんです。

この赤いとこが、国土の約60%のネゲブという砂漠です。

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実際にはこんな感じです。

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マサに砂漠。

あ、マサと砂漠。

ややこしい。

 

僕も砂漠を結構ハイキングしたんですけど、ほんっと全部砂色で萎えてきます。

一本だけ木が生えていたりすると本当に癒されます。

 

でも、それだけ水がないんですよね。

これは聖書の時代からもそうでした。

イスラエルがエジプトの奴隷の支配下から脱出したときも、ここら辺の荒野でモーセに、

「水がない〜水がない〜もうエジプトにいた方がよかったんや。なんで出てきてしもたんやろ。肉食べたい〜水飲みたい〜」

イスラエル人たちはぶつぶつ言ってたわけですよ。

(までも、実際この砂漠40年近く堂々巡りしてたら、僕も絶対文句言ってる)

で、モーセは岩を叩いてそこから水が出るという奇跡を起こすんです。

これもありえなくないのは、砂漠でも地中に水が溜まっているところを掘り当てたら水が出ます。

 

他にも、僕が住んでいたハイファあたりにあった干ばつのこと(預言者エリヤ)も聖書に書いてあります。

 

つまり聖書の時代からイスラエル人にとって水は死活問題でした。

水がないと干からびます。

短い雨季もありますが、そこで雨が降らないと穀物が育ちません。

年がら年中雨が降る日本とは水に対する意識が違います。

 

しかし、日本人にも身近にイスラエル人たちの水意識の高さが垣間見れる歌があるんです。

 

そう、それは。。。

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まいむ、まいむ!

なのでした!

 

「マイム・マイムの不思議なメロディ。子供の頃から刻まれているリズムに、みんな飛びついた。。。」(映画「帝◯の國」より)

 

そう、日本人であるならば、一度は聞いたことのある

「まいむ、まいむ、まいむ、まいむ、まいむ、べさっそん!」

(ちなみに筆者は日本の学校にほとんど行っていなかったので、最近になって初めて聞いた)

 

これ実はヘブライ語なんですよ!

マイム=水

サッソン=喜び

 

で、聖書のイザヤ書という書簡から来ています。

イザヤ書12:3

「あなたがたは喜びながら、救いの泉から水を汲む。」

この「喜びながら、水を汲む」というところが「マイム・ベサッソン」に当たるわけです。

またここからも聖書時代からのイスラエルと水の密接な関係を垣間見ることができます。

 

*ちなみにこの歌と振り付けの由来はイスラエルの初期の入植者たちにあるらしい。

1937年にナンというキブツイスラエルの集団的農業共同体)で井戸をほっても、ほっても、出てこず、やっと出て来た井戸を祝う歌としてできたようです。

結果、イスラエルを代表するフォークダンスとなり、たまたま第二次世界大戦後、GHQの教育担当者の趣味がフォークダンスであったことから、日本に紹介されたそうです。

 

少し話がそれてしまいましたがユダヤ人たちの歴史を続けて見ていきます。

聖書の時代以降、ユダヤ人たちは世界中に散らされてしまうわけです。

しかし、散らされた先々でも、多くのユダヤ人たちはユダヤ教を信仰し続けました。

ユダヤ教の祈りの中でも、イスラエルの雨のために祈る祈りが祈られ続けてきました。

ポーランドやロシアなど、雨がわんさか降る国に住んでいたユダヤ人たちも、イスラエルの雨のためにむっさ祈ってたわけです。

ここでも

水に意識高い系民族

だったわけです。

 

長い長い離散(ユダヤ人が世界中に散らされている状態)の歴史の中、19世紀に反ユダヤ的感情が特にヨーロッパで大きくなります。

 

残念ながら、キリスト教国たちが

ユダヤ人はキリストを殺した民族だ!」

といってユダヤ人を迫害します。

 

キリストもユダヤ人なんですけどね。。。

宗教的な理由でない、人種差別や、上流階級にいたユダヤ人たちへの嫉妬心からも反ユダヤ主義は高まりました。

ロシアではユダヤ人の大学に進学する人数を制限したり、ある特定の「居住枠」に済ませたり、追放したりと悲惨なことが行われていました。

 

そんな中で、ユダヤ人たちの間でシオニズム運動が起こりました。

彼らは

ユダヤ人の国が必要なんだ!

と主張し始めたわけです。

この運動のリーダーで有名なのは。

テオドール・ヘルツェル

さんです。

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ヘルツェルさんは2冊の有名な本を書きました。

1冊目は「ユダヤ人国家」という本で、ユダヤ人国家が必要なんだ!ということを訴えました。

これによって、ユダヤ人たちが奮い立ったわけです。

そして、ほぼ2千年ぶりにユダヤ人たちが集まり、シオニスト会議にてユダヤ人国家を建設するための作戦を練りました。

 

2冊目は「古く新しい国」という本で、まだないユダヤ人国家の理想像を唄いました。

 その理想郷はこのように描かれています。

廃墟は近代都市になり、砂漠には花が咲き、様々な信仰を持った人が共存する国!

そして面白いことに、その国で英雄と見なされているのは、

水道技師

なんです。

 

つまり

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こんな人が

ヒーロー

と見なされてしまうんです!

(ええやんか)

この人はぜんっぜん宗教的じゃないんですが(マ◯オじゃなくてヘルツェルさんは)、それでもユダヤ人として、イスラエルでの水の必要性をわかっていたんですね。

残念ながらヘルツェルさんはイスラエルの建国を見ることはできませんでしたが、その熱き思いは次世代に受け継がれていくわけです。

 

その燃ゆる松明を受け取った一人がこの方:

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ベンちゃんです!(ダヴィド・ベン・グリオン)

*写真は彼の名前からつけられたベン・グリオン空港にて

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それは

ぼ○ちゃん!

この人はイスラエルの初代首相です(ぼ○ちゃんじゃなくて、ベンちゃん)。

え、首相をベンちゃんって呼ぶのは不適切じゃないかって?

 

みなさん今のイスラエル首相はベニヤミン・ネタニヤフですが、

イスラエル人はみんな彼のこと

ビビ

って呼んでます。

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あ、間違えた。

こっちですこっち。

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あ、ビビさんですよ〜〜

ちなみに紹介するのが若干恥ずかしいのですが、上のビビのアニメ画はこちらから拝借しました〜

https://www.youtube.com/watch?v=Ly4Y4vDPwog

アニメ好きのイスラエル人が作ったんですかね笑。

イスラエルをアニメ風のオープニングで作ってみた、みたいな笑

恥ずい。笑

 

はーい!

ベンちゃんに話を戻しましょう〜〜〜

 

ベンちゃんはヘルツェル同様、世俗的なユダヤ人でした。

しかし、シオニズムに影響され、聖書にユダヤ国家の倫理的な基準を見いだせるかもと考えたのでした。

そんなベンちゃんは聖書の書簡、イザヤ書に書いてある、イスラエル砂漠が緑になるということを夢見ていました。

そう、ベンちゃんは夢見る男なのでした!

 

しかし、そんなベンちゃんに絶体絶命の試練が降りかかってきます。 

 

どうするベンちゃん!?
お前がやらねば誰がやる?

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次回に続く



 

 





 

 

 



 

 

 

Jesus Trail その3

こんにちはみなさん!

今過去の記事とか振り返ってて、よくあんなに書けてたな〜と感心しておりました。

(そんなに書いてない)

なんであんなに書けたのかと考えてみる。

そして、なぜブログの創作意欲が今みなぎっているのかと考えてみる。

 

あ、暇だから。

 

いや、3年前は本当に孤独プラス暇でブログかけたんだな〜と。

今は、修士課程を終わらせたいけど、コロナのせいで学校が閉まっているので終われない状態。

なので、することがない。

することないので、過去のブログを見返していたら、Jesus Trailの記事がほったらしに。

 

Jesus Trailとはナザレからカペナウムまであるハイキングトレイルです。

風景がとても綺麗で、イエス様のガリラヤ時代の活動範囲を肌で感じることができます。

過去の記事はこちらから:

raw.hatenablog.com

 

raw.hatenablog.com

 

前回はヒッティーンの角という、十字軍の戦いがあったところまで書きました。

これからは旅のクライマックス、

アルベル

まで歩いていきます。

 

では行ってみよ〜〜!

 クファル・ゼイティーム(オリーブ村)

ヒッティーンの角からグネグネと丘を下っていくと(赤線)、クファル・ゼイティームの周りを回ることになります。

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クファルはヘブライ語

ちなみにカペナウムはもともとヘブライ語で、

クファル・ナホム

ナホムの村

または

慰めの村

ではないかといわれております。

 

ゼイティームはオリーブですね^^

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オリーブ村。

なんか勇者が誕生しそうな響き。

いいですよね〜

ヨシュア記19:35にあるナフタリ族の相続地の一つ、

「ツィディム」

ではないかといわれています。

 

ここをさらに歩いていくと、その名にふさわしく、オリーブがたくさん!

世界の95%のオリーブの収穫は地中海地域だそうです(棒読み)。

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天気の良い日にここから、ヒッティーンの角を見るとこんな感じ。

違う日に行った時はもっと晴れてて、黄色い花(お花の名前もわからない〜〜♩)いっぱい〜

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また歩いていると、モスクの廃墟があります。

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ここには昔「ヒッティーン」というアラブの村があったそうです。

1948年、イスラエルの独立宣言と共に始まった第一次中東戦争により、400以上ものアラブの村がイスラエルに吸収され、廃墟と化しました。

ヒッティーンもその村の一つでした。

 

自分自身はそこまでイスラエル近代史に詳しくないので、ダニエル・ゴーディス著の「イスラエルーー民族復活の歴史」から引用します。興味のある方は読んでみてください。

  「独立戦争(第一次中東戦争)中、約70万人のアラブ人が住む場所から逃げ去った。歴史家のベニー・モリスは、アラブ人が様々な理由で立ち去ったことを提示している。ヤッフォやハイファ、その他の大きな市や町では、アラブ人の都市社会がすっかり崩壊していた。特にアラブ人の指導者層が逃げ去ったからだ。他のケースとしては、ユダヤ人の残虐行為に関する流言が広まって(その大部分が事実無根)、逃げる以外に生き延びる道はない、とアラブ人が信じた事例がある。それ以外には、イスラエルがアラブ人を追い出したケースもある。」

またJesus Trailの公式のガイドブックによると、ある人はイスラエル軍に戦争が終われば帰れると言われ、村を去るように要求されました。またある人は、アラブ軍から戦争が終わるまで立ち退きを命令されたなど、様々な証言があります。

 

つまり、第一次中東戦争によって、村を追われた難民が70万人も出たということです。

立ち退きの理由は様々で、イスラエルが正しい!とかアラブ諸国が正しい!っていう議論以前にこういう実情があるということを知っていただければいいなと思いました。

 

この難民の問題をイスラエル側は、アラブ側がユダヤ国家の撲滅を目指す限り、議論しないと主張しました。一方、アラブ側は難民問題が解決しないと和平交渉はありえないとしています(「イスラエルーー民族復活の歴史」より)。

 

なので、この難民問題が話し合われることなく、今も一向に解決されないのです。

 

イスラエルは本当に一筋縄ではいけません。

パレスチナにはパレスチナで傷ついていて、イスラエルイスラエルで傷ついています。

どのようにして、この国と向かい合って行ったらいいのかまだまだわかりませんが、こんなことからも考えていけたらいいなと思いました。

聖書の時代だけでなく、近代の問題にも目を向けるきっかけをくれるのは、やはり現地に留学できていることの特権だと思います。

 

少し脱線しましたが、ハイキングを続けましょう^^

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ハイキングを続けると、こんなバッハ(ドイツ語で小川)があったりします。

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ターミネータ「アイ・ウィル・ビー・バッハ」

(訳:私はJesus Trailに戻ってくるぞ)

嘘はいかんぜよ。

さて、旅は次のステージに:

いや進むんかい。

アルベル山

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次はこのJesus Trailのクライマックス!

ハンバーガーで言ったら肉!

イケメンと言ったらマサ!

 

アルベル山でございます。

アルベル山は

ちょーきれい!

それが伝わるのは言葉よりも、写真ですね!

(そもそも言葉が。。。)

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この奥の谷みたいになっているとこの山がアルベル山です!

めっちゃ綺麗でしょう!!

この写真からは谷間にガリラヤ湖が見えます。


緑が綺麗ですよね〜〜〜〜

あと黒馬がいました。

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いや〜〜〜、かっくいいですよね〜〜

黒い馬。

私どっちかってゆ〜と、

黒馬の王子様派かもしれな〜〜い。

 

んなことは誰も聞いてない

 

ハイキングコースに沿って歩くと、

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もう珍しくも何ともない遺跡に出くわします。

もうぜんっぜん管理されてない感さえ珍しくもありません。

イスラエルあるある。

これは4世紀に建てられたシナゴーグで、この大きな入り口は東を向いています。

これはメシアを迎え入れるためだそうです(メシアは東からくるとされている)。

 

さて、ブログも長引いてきて、集中力が切れそう(とっくに切れて、間にゲームしてるのは、しーっ)ですが、

 

この時の僕たちはまさに

死にかけ

でした。。。

 

前回のJesus Trailのブログでも書きましたが、途中で食料を補給するところが一切ない!

なんやかんや買い物できるだろうと思っていた僕たちは、お腹が空きまくっとるわけです。

ただでさえ、その前の夜雨に打たれて、 ろくに寝られていない!

そしてその日は20km近く歩いているので、疲労もピーク!

アルベル国立公園の入り口で力はてる。

そして日も暮れるわけです。。。

僕たちの命の灯火のように消えていくわけです。。。

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もう景色が綺麗とかいう力は残っていません。

(あ、でも写真撮ってる。若かったな。)

 

もう一泊野宿はむり!

となった僕たちは近くの村に急遽問い合わせてみる。

 

何やら良いところが見つかったようだ。

ん、なになに?

行き倒れている僕たちを、車で迎えにきてくれるだと!?

 

天使っているんだ。。。

 

天使は思いっきりおじさんの格好をしてましたが。

でもこの天使おじさん、本当に天使で、夕飯の時間はもう終わってたんですけど、僕たちのために作ってくれました!

(別料金でしたが)

こんな食堂で食べるご飯は、一日中ほとんど何も口にしていない私たちには、もうただただ

涙!

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ちなみに写真はサイトから取りました。ヘブライ語ですが、一応ウェブサイトのアドレスを載せておきます。あとGoogle Mapの場所も載せておきます。名前はBatei Kateというロッジです。

サイト(ヘブライ語):https://my.weekend.co.il/%D7%90%D7%A8%D7%91%D7%9C_%D7%91%D7%AA%D7%99_%D7%A7%D7%99%D7%99%D7%98/

Google Map: 

https://goo.gl/maps/8AkJRtvjG7PFR9Nj6

確かオーナーが昔北欧で修行していたかなんかで、全部木を北欧から輸入してこんなロッジを作っちゃったみたいです。

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しかも、ジャグジー風呂つき!

お風呂ですよ!!

お風呂!

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ちなみにサウナもありましたが、その時は調子が悪く、使えませんでした。

屋外プールもありましたが、夏ではなかったので開いていませんでした。

 

 

でも、ベッドがある!

ふかふかのベッドだ!

わ〜い、おじいさん!

干し草のベッドよ〜〜

*普通のベッドでした。

 

もう文明最高!

ザンギリ頭を叩けばね!

あ、ほら!

*1泊しか野宿してません。

 

ただぐっすり眠れたこと、眠れたこと。

 

もしみなさんがこの辺りで力つきるようなことがあれば、ここのロッジはまじオススメです。

お値段も確か一人3000〜6000円程度でした(五人で一つのロッジを借りた場合)。

 

区切りも良いのでこんなところで終わります!

今回もお付き合いありがとうございました!

イスラエルのお釣り事情

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こんにちは!

マサです。

え、半年くらい更新してない奴が、今週更新しすぎて生意気だって?

 

誠に申し訳ないのですが、このブログはただの

気分

です。

気分以外の何物でもない。

気分の、気分による、気分のためのブログ。

東風が吹くのなら、逆らわず西に流されていくだけ。

逆鮭

志向でいきたいと思います。

 

ファイト!

 

 

はい、気を取り直して(直せない方は、もう少しお休みください)。

こんな勝手きままなブログですが、それでも付き合ってくださる寛大な皆様に感謝しております(急に日本人になるマサ)。

 

コロナのおかげでブログを更新する時間ができて、

論文も終わりに近づいているので、ゆっくりできている。

そして、ゆっくりとしていると腹が減る。

腹が減っては戦はできん。

ということで、マサはハンバーガーを出前で頼むことに。

 

ちなみにイスラエルハンバーガーはアホ高い。

マクドナルドのセットがなんと

1500円!

あほ〜みたい!大阪ベイブルース〜♩

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いやでも、そんだけ高いんだったらそれなりに美味しいんでしょう?

あ〜〜なるほど。

そういう考え方もありますね。

じゃ、いっちょ頼んでみよ〜〜!

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左の緑のが、出来上がっている人たちの番号。

右の紫が、今ハンバーガー作っといてあげてるよ番号。

ちなみにこの写真留学1年目にとった写真。

このころはヘブライ語が珍しくて、全部写真に納めていたんだな〜

と初恋中の後輩を優しく見守る先輩の眼差し。

 

お待たせしました〜〜

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う、うん?

そ、そうだね。

高級感溢れてないね。。

いたって普通。

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普通以下か!

でも、やっぱり7年いると、マクドが食べたくなるんですよね。。。

その度に自分の心に歌うわけです

あの値段にあの味。


買ったらあかん、買ったら。

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でもやっぱりもう一度買ってしまう。

そしてまた僕はあの包装を開けるんだ。

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アホ〜ミタイ!大阪ベイブルース

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いやもう歌いたいだけやん。

しかも同じ写真加工したの使ってるだけやし。

(もう一回行った時の写真探したけどなかった。。。)

 

ま、てな感じでイスラエルハンバーガーにはなんども裏切られているわけなんですが。

やっぱり私はBorn In the USA.

あ、歌わなくていい。。。

うん、やめときます。

しかもアメリカで生まれてないし。

 

ま、でも、アメリカンソウルは僕のうちにギラギラと少しは燃えているわけですよ。

だからハンバーガーが無性に食べたくなる。

なので、たまにご褒美ハンバーガーとして、イスラエルのアホーみたい高い高いバーガー巡りをするわけです(語彙力年齢3歳)。

てなかんじで、先月も新しいハンバーガー食べてきたわけですよ。

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看板では宇宙一美味しいと書いてありましたが、

ま、ふつー

んまでも、チーズのトッピングタダだったしまいっか。

 

お会計。

 店員「61シェケルです(1830円)」
  
 マサ(驚かねえな、驚かない。昔の俺なら心臓発作を起こしていたところ。が、今の俺は違う!冷静にお釣りのことを考えて。。。)
 
111シェケルを出す。
 
マサ(よし、50シェケル紙幣が返ってくるはずだ。)
 
ーー5秒の謎の間ーー
 
 店員目を潤せながら「こ、これは。。。つまり50シェケルを返せばいいってことだよね!あ、ありがとう!!!!」
  
マサ「あ、うん、はい。。。」
  
命の恩人か。 
 
いや、イスラエルはお釣りのこと考えないんですよね。
ずっと愛されていなかった子が、初めて優しくされたような眼差しを向けてくれました。
あ〜いいことした。
注:なにもしてません。
 
でも、いくらなんでも誇張してるでしょ!
って思う人もいるかもしれません。
 
普通そう思いますよね。
みなさん、ここはイスラエル
常識が違います。
 
この前も・・・
 
 学校のカフェ
 
マサ「ココアLサイズください〜」
    
新入りっぽい店員「えーと、7シェケル(210円)です〜」
  
マサ(あ、えーと、じゃ12シェケル渡して5シェケル硬貨もらお)
   
12シェケル出す。
 
新入りっぽい店員「ん?間違ってるよ!10シェケルあれば足りるよ」
   
シェケル返される。
 
マサ(あ、この人にはお釣りを合わせるという概念がないのかもしれない)「いや、12シェケル渡したら、5シェケル硬貨一枚返すだけでいいでしょ。」
    
先輩店員と目を合わす新入り。
 
新入りっぽい店員「そんなこと考えてくれる人がいるの?」
   
いるんですよね、それが。
もう
びっくり
ですよね。

 

まさかとは思っていたが僕は聖人なのかもしれない。

マサだけに。

 

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また、イスラエルのお釣り事情について話すときに外すことのできないのは

自動販売

ですね。

まーいろいろすごいんですよ。

 

これお金の投入口なんですが、

横にクレジットカードで払うとこがありますね。

やはりキャッシュレスが進んでいる欧米社会ですね。

これは便利です。

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よし、キャッシュレスはいい。

いいんだ、イスラエル

でも、やっぱり小銭もっとるやん。

そしたら、使うやん。

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「Use Exact Change」

訳せば

「ちょうどの小銭を使って。」

は?

僕も最初これ見たとき、意味わからなかったです。

いや、使わないとどうなるんだ。

 

3.5シェケルのものを買うため5シェケル入れる。

チャリン。

 

あ、ちゃんと買えんじゃん。

 

。。。

 

エイフォ!お釣り!?

エイフォ=どこ(ヘブライ語

 

お、つまり、お釣りは返さないシステムってことか!

なるほど〜〜〜

 

って、あるか〜〜〜!!

詐欺じゃ詐欺!

泥棒ゆうんじゃ!

 

これで、最初の年何シェケルとられたことか。。。

キャッシュレスやけど、どんだけキャッシュに恨み持ってんねん。。。

 

他にも、小銭が詰まって、木の枝でなんとか奪回した武勇伝や、

小銭を入れると、返却口から獣の如く飛び出し、

それを後ろにいたIDF(国防軍)の兵隊さんがキャッチしてくれるなど、

様々な報告が寄せられています。

 

それでも、自動販売機はイスラエルで欠かせないものなんですね。

なぜかというと安息日に店が閉まるので、

飲み物買い忘れたら、買えないわけです。

でも、自販機は動いているので、買えちゃうわけですね。

 

だがしかし。。。

うちの寮にあった自販機はベルトコンベア式だったんですよ。

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こんな風に。

この白い部分が前に押し出されて、飲み物が落ちてくるわけなんです。

これは大丈夫ですよ。

ただ

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こうなるともうわからない。

僕にはもうわからない。

09番(一番下の段)のやつは、ボトル一個ぶんくらい後ろにあるじゃないですか。

つまり、お金を入れると、ボトル一個ぶん動くには動くんですが、ボトルがもらえるとは限らない。

08番(上の段)みたいな寸止め状態になることもあるんですよ。

つまり、取れる時と取れない時がある!

ハラハラドキドキのスリルが味わえるシステムとなっております。

 

ってなんでやねん!

ゲームしにきたんとちゃうねん!

しかも大きいボトルやから10シェケル(300円)くらいすんねん!

 

何回僕はこれに泣かされてきたことでしょう。

苦虫をかみつぶしたような顔で、僕は世間を睨みつけます。

 

不平等だ!

理不尽だ!

 

ちーん。

 

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は。

そうか、普通じゃなくてもいいのか。

むしろこれくらいの許容力があったほうが、人は自由に発想を妨げられることなく羽ばたいていくことができるのやもしれない!

間違ってもいい!

お釣り出なくても、いいんだ!

そんな中東の荒い風に、心を鍛えられ、マサは今日も生きていくのでした。

 

(完)

 

大根を干すということ

こんにちは、みなさん。

 

いかがお過ごしでしょうか?

 

イスラエルでもコロナの影響をもろに受けて、国中がロックダウン(封鎖)状態です。

特に過越の祭りの期間は移動が増えることを懸念して、先週1日だけ外出禁止となりました。

 

さぁ〜て。

 

家から出られないこの状況。

パリピなマサが落ち込んでやしないかとみなさん心配してくれているのでしょう!

 

では、ここでマサさんに独占インタビューしていきたいと思います。 

 りぽーた「マサさん、マサさん。コロナ影響で大変っすね〜家にこもっていないといけないみたいで。。。」
 
 マサ「あ、うん?えーと、その〜。」
  
りぽーた「マサさんみたいなイスラエルにまで留学していて、社交性の塊のようなリア中にはこの生活耐えられないのでは!?」
  
 マサ(なんかバカにされてる?)「え、いや〜僕この4ヶ月間論文ずっと書いてきたから、引きこもりは今に始まった話じゃないよ〜」
  
りぽーた「え!?そうなんですか!?でも、留学生ってもっとこう、きらびやかで、リア中で、いけすかないやつっすよね!普段どんな生活してるんすか?」
  
 マサ(ちょっとムカつきながらも)「ん、まー確かに月一くらいで遠出したりしてたことはあったけど、ほとんど地味に研究したり、家でゆっくりしてるかくらいよ〜」
  
りぽーた「いやいやいや、家の中でも生産的なことしてたんでしょ!だから偽謙虚は嫌いなんですよ!」
  
 マサ「いや本当っすよ〜暇すぎで窓の外で大根干してたくらい。」
  
 りぽーた「ほ!?え、どゆこと!?」
  
 マサ「しかたないな〜見せてやるか。」
 

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 りぽーた「あ、綺麗な景色じゃないですか〜しかもギターにおしゃれなポットまで写ってる。何?自慢したいの?」
   
 マサ「ちゃうちゃうよく写真を見たまえ(地中海は確かに綺麗だけど)。」
  
 りぽーた「ん?」
 

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 りぽーた「うーん?空が青くなっている?」
 
 マサ「いや、それは写真の加工の問題。。。右上見てみ!」
 

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 りぽーた「なんじゃこりゃ〜〜〜〜〜!」
 
 マサ「いや、だから大根干してるっていいましたやん。」
  
 りぽーた「変人?」
  
 マサ「だから見せんのいややってん。」
  
 りぽーた「なにやってん?」
 
 マサ「いや、なんか態度でかなったな。これはな、たくあん作ってんねん。自炊しとるから新しい味開拓したいやん!たくあん売ってないやん!作るしかないやん!しゃーないやん!もう一連の作業工程書いたるわ!」
 
 りぽーた「なんでそうなる!?」
  
 マサ「ま〜まずは干した大根を取り出しますよね。」
   
 りぽーた(つっこみ流すなや)
  

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 りぽーた「それにしてもいびつな大根やな。。。」
    
 マサ「しゃーないやん!イスラエルにはこんな大根しか売ってへんねん!売ってるだけで感謝し!」
  
 りぽーた「お、おう。。。そうなんか。なんかマサも大変やねんな。ちなみにたくあんってどうやって作るん?」
  
マサ「コメントちょっと適当なん気になるけど、基本的に酢、砂糖、塩、大根を袋に入れて待つだけや!このレシピ参考にさせてもらったから、リンク貼っとく。https://cookpad.com/recipe/2570586
    
 りぽーた「案外簡単やねんな。。。大根1キロに砂糖200gか。ほうほう」
  
マサ「そうそうそう、あ、でも、聞いて、うち量りがないんよ。」
  
 りぽーた「それやったら大根量られへんやん。」
  
マサ「やと思うやろ。ま、でも、ここが天才のちゃうとこやわ。」
  

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 りぽーた「ぬあんじゃこりゃ〜〜〜!」

マサ「お前はいちいちリアクションがでかい。。。落ち着け少年。」

りぽーた「いやいやいや。なにこれ?」
  
マサ「君にもわかるように説明したるわ。これは米1キロと大根を天秤にかけて大根を量ったんや。どや。」
  
りぽーた「お前よくそれで工科大学受かったな。。。」
  
マサ「失敬な。」
    
りぽーた「本当に大学院生なのか?」
    
マサ「もちろんだ。現に統計の授業も99点で終わらせた。これがその時の実験だ。名付けて『みかんの重さを量る実験』!統計学的に見て、電子量りでみかんを量ることと、百均で買ったバネに袋を吊るし、その中にみかんを入れた時のバネの伸び具合でみかんを量ることに違いはあるのか!という難問を検証したのだよ。」

 

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りぽーた「それでいいのか工科大学。。。」 
    
マサ「検証の結果電子量りの方が良いとわかったぞ!」
        
りぽーた「やる前からわかるだろ。」
        
マサ「マサのすごさもわかったわけだし、さー、話をたくあんに戻すぞ。先ほどの材料を全て入れて冷蔵庫で保管するわけだ。」
    

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りぽーた「これがたくあんになるのか?」
        
マサ「そうなのだよ!砂糖や塩が大根の中の水を引き出していい感じになるのだよ!ちなみに出来上がった時の写真はない!」
        
りぽーた「ないのかよ!」
        
マサ「そしてあんまり美味しくなかった。」
        
りぽーた「おい!今までの時間!」
    
てなわけでこんなのがマサの日常であります。

 自己紹介の記事でも書きましたが、ふっつーなんですよ。

raw.hatenablog.com

いやむしろちょー地味。

落ち込むくらい地味。

つらいし、寂しくもなります。

この生活が7年ほど異国の地で続いているわけですから。

でも、この寂しさとめんどーだけど向き合っていくと、大切なものに変わっていきます。

一人ぼっちで誕生日を迎えたり、誰にも関心を持たれていないなって感じる時。

そういう人たちの気持ちがわかります。

一人で知らない環境に投げ込まれるきつさもわかります。

「なにうじうじしてんだ!」

なんていうことできないんですよね。。。

僕が一番うじうじしてたし。

だって怖いもんね。。

 

この同情する心がないと、いろんな人の心を傷つけてしまう。

だから、難しいけど、ゆっくりとしっかりと今日という日常を生きていきたい。

僕にはそんな道を通る力さえないけれど、いつも神様が支えてくれるから。

かっこいいこと言ってみた。

 

みんなが通る暗い道も、神様と共に歩めるように。

絶望に浸っている人が、神様に出会えますように。

 

 

 

 

ルームメイト:ケニア人の場合

ちわ〜っす、マサです。

え〜と、一応生きています宣言。

 

生きてます。

 

ま〜全然更新してこなかったわけですが、今日ふと書きたくなりまして、書いちゃいました。

ちょっと忙しい時期なのですが、息抜きできた週末であったと思います。

 

さて、もうタイトルからイスラエル感は全くないのですが、僕の人生には様々な人々、特にユニークなルームメイトに恵まれています。

前の記事にもインド人のルームメイトのことを書きましたが、

 

raw.hatenablog.com

 今回は僕のケニアのルームメイトの話を書いていきたいと思います。

 

「roommate」の画像検索結果

 

 

それは、ある冬の差し掛かる手前、朝の3時くらいのことだった。

携帯が鳴る音で目が覚めた。

寝ぼけながらも携帯を取る。

携帯の画面:「着信:ケニアのルームメイト」

(彼のことはKと呼ぶことにする)

 

私の心:「ん?間違って電話したかな?第一用があれば、同じアパートだしノックしたらすむはず。。。ま、でも、どういう状況かわからんから一応出てみよう」

電話を取る。

電話が切れる。

私の心:「間違いか。」

 

二度寝は全然できるのでそんなに気分も概していない。

二度寝

5分後。

携帯また鳴る。

携帯の画面:「着信:K」

私の心:「これはさすがになにかあるぞ。」

電話を取る。

 

K:「HELP」

私の心:「え?HELP!?え、何これ、ドラマ?なんかに襲われてんの?」

私:「どうしたK、大丈夫か?」

K:「肩が脱臼した、助けてくれないか?」

 

???

 

Kの部屋に行く。すると彼がベッドに倒れている。手元には携帯。

私:「どうした?」

K:「肩を脱臼した。座らして欲しい。」

Kを起こすが、起こす最中にも彼の肩には激痛がなんども走る。

やっとの事で彼を座らせることができた。どうやら寝ている間に脱臼したらしく、携帯が床にあり、それを取るのにも30分ほどかかったそうな。

 

K:「マサ、俺の脱臼を元に戻して欲しい。」

私の心:「いやいやいやいやいや。脱臼直すって。僕!?いやその前になんで脱臼してるん!?」

私:「ちょっと待って。これは初めて?」

K:「いや、ケニアにいてた時にはたまになってた。外れるたびにお父さんが直してくれていた。あんまり難しくないから、マサ、元に戻してくれないか?」

私の心:「いやいやいやいや。脱臼なんて直したことないし、もし間違えたりして、筋肉とか損傷したあかんし。」

僕は以前サッカーで足首を脱臼したことがあり、それを周りの野次馬が直してやると言われたことがあったが、脱臼を素人が無理やり直したりすると変な怪我をすることがあるらしく、病院に素直に行った方がいいと知っていた。

私:「うーん、ちょっと僕はやったことないから、シンガポール人のルームメイトAに聞いてみる。」

 

シンガポール人のAの部屋をノックする。

私「A!A!起きて!」

A「どうした?」

私「Kが肩を脱臼した。」

A「What!?」

私「だから、Kが肩を脱臼した!」

A「What!?]

私「いや、だからKが肩を脱臼したんだって!」

A「それはわかった。WHAT!?」

 

彼も起きてKの部屋で作戦会議。案の定Aも脱臼の直し方を知らない。

Kは脱臼を直すことは簡単だという。

私もAもそんなリスクは犯したくない。

ググる

グーグル:「病院に行け。」

私の心:「ですよね」

 

私:「K、病院に行くのが一番だと思う。あ、それか学生が加入している保険会社に問い合わせたら、二十四時間自宅訪問サービスがあるから、それを使ってみたらいいかも。」

「脱臼」というヘブライ語の単語を調べてから、病院に電話。

しかし、四時間後くらいにしか来れないことが発覚。

朝も早いし無理もないのかもしれない。

 

話し合った結果タクシーを呼んで病院の救急室に行くことになった。

その日、そんなに予定もなかった私がKに付き添うことにした。

タクシーが来た時、Aと私でKを支えながら、タクシーに乗り込んだ。

 

病院の救急科につく。

救急科にお世話になるのは実はイスラエルでこれが4回目。

1回目は足の骨をおった時。

 

raw.hatenablog.com

 2回目は包丁で指を切った話。

 

raw.hatenablog.com

 3回目はサソリに刺された友達を連れて行った話。

もしかしたらまたその話も書くかもしれません。

 

みなさん保険には入っといた方がいいです。

 

ま、ハプニングだらけのイスラエルだからこそ、こんなブログも書けるわけですが。

 

話を元に戻しまして。。。

病院に着くとやはり待たされる。

これは経験済みなので、さほど驚かない。

一応点滴で軽い鎮痛剤のようなものを処方されるK。

 

一時間くらいすぎ、やっと先生がきて、レントゲンを撮る。

骨が折れていないことを確認する。

Kは癖で脱臼するので、折れていないことはある程度わかっていたため、病院の対応にイライラしている。

 

また30分くらい待つとやっと先生がくる。

先生:「誰か脱臼を直すの手伝ってくれないか。ん、そこの君手伝ってもらえないか?」

私の心:「なぜ私を脱臼のスペシャリストだとみんな思っているのだ。」

私:「え、いやです。できません。」」

先生:「なんでできないんだ?仕方がない、警備員のおじさんに助けてもらうか。」

私の心:「いや、もっと看護婦さんとか、医療という道をある程度歩いた人ととかがするもんじゃないんでしょうか。。。」

結局先生が救急の看護婦さんに頼んでくれた。

 

先生、点滴の鎮痛剤がもう切れていることに気づく。

補充がないかと周りに聞くが、みんなないと答える。

仕方なさそうに胸ポケットから注射器を取り出す。

 

先生:「ちょっとこれでリラックスするよ。」

私の心:「ん?リラックス?鎮痛剤か?あ、切れてたしな。直接注射で投入するのか。」

 

Kはずっと肩が痛くない姿勢を見つけ、その姿勢をキープしていた。

長時間その姿勢だったので、体が堅くなっていた。

 

先生が予告もなく注射する。

すると、肩を堅く抑えていたKがへなへなへな〜と後ろに倒れて行く。

 

え!?

 

まさかの全身麻酔

意識がもうないK。

肩もすっかりリラックスしている。

いや確かにリラックスしてるけど。。。

 

こわ!

 

看護婦さんと先生がせーので肩を引っ張るとすぐ元の場所に戻った。

私:「先生、あとどれくらいで起きますか?」

先生:「一時間もしたら起きるよ。」

イスラエルの一時間は二時間だと知ってる私:「あ、そうですか、わかりました〜」

 

二時間ほど暇なのでゲームしたり、売店で朝食を食べたりする。

二時間後にK起きる。

 

K「なにが起こったんだ?」

 

ま、そりゃそうや。

一部始終説明して、必要な書類をもらって家に帰る。

Kはその日授業があり、真面目な彼は授業に出席したそうだ。

 

 

 

麻酔の効果でずっと寝ていたそうだが。

骨折ミサイル

今日なんか寝られないので、

ブログ書きます〜笑

えーと、自分が怪我したエピソードなので、

結構痛い感じのやつです笑

なので、苦手な人はパスしてください〜

 

これは5年前に起こったことの回想録である。

 

イスラエル留学も一年が終わろうとしていた。

僕はいつものように同じ寮のインド人と中国人と一緒に

フットサルをしに行ったのだった。

 

それが、運命の分岐点とも知らずに。

 

最初からなにかおかしかったのだ。

そう、ボールに空気が入っていなかったのだ。

忙しい時期だったのもあって、運動不足だったのもあるだろう。

 

勢いよく、ボールをドリブル。

相手をかわすために、足首をしなやかに駆使し、

ボールを転がす!

 

ガッッッッキィィ

 

ãã¬ãã­ã¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

違う!

 

何かが割れた音がした。

それは僕の足首だった。

 

ボールがパンクしていたので、うまく転がらず、

ボールに足が転がされ、

脱臼。

変な角度に足首が。

 

アドレナリンが出まくる。

そのせいで痛みを全く感じない。

過呼吸気味になる。

 

「俺が直してやるよ!ただの脱臼さ〜」

野次馬から我こそはと名乗りでるやつ。

「任せろって!」

 

任せられるか!!

 

医者に行く!医者を呼んでくれ!

医者ぁああ!

ってお前が医者だ!(ウソップ風に)

あ、おかまいなく。

 

 

タクシーを呼び、一旦寮に帰って、保険証を取りに行く。

病院に着く。

救急室に行くが、列に並べと言われる。

 

アドレナリンの効き目がなくなってくるのがわかる。

骨が元ある場所に戻ろうと足を圧迫する。

 

待つこと30分。

一緒にサッカーをしていたインド人も運ばれてくる。

 

なんでお前もここに??

 

彼もフットサルで怪我したみたいだ。

だが、僕よりは元気そう。

 

僕とそのインド人が同じ病院んい運ばれて来たことを珍しがって、

一緒に写真を取ろうとする付き添いの中国人。

愛想笑いも、それをする必要すら感じられない。

 

そして、その時は誰も骨折ほどひどいとは思っていない。

 

待つこともう30分

やっと自分の番が来た。

自分の状態を見た医者がことの大きさに気づく。

 

医者「なんで、もっと早く来なかったの!?」

僕「いやいやいやいや。待ってろって言われたし!」

医者「こんなに大変なのよ!列なんて無視して割り込んで来なさいよ!」

 

イスラエルとはどういう国なのかを肌で感じた19歳。

弱い麻酔を施される。

 

待つこともう15分。

3人の医者が来る。

脱臼をまず直すそうだ。

まず、局部麻酔を足に打つ。

二人に抑えられ、一人が直そうとする。

直った!と思えば、筋肉に力を入れてしまい、

足首がまた脱臼の位置に戻る。

 

「リラックするするんだ。そうでないと、また戻ってしまう」

 

この状況でリラックスできる神経が知りたい。

 

3回目に直そうとするとき、なんとか戻らずにすんだ。

足がまっすぐなって、圧迫がなくなった。

これだけでも、だいぶ助かった。

 

医者たちの会話を聞いてみる。

「あの日本人叫んでなかったぞ。イスラエル人なら悲鳴をあげているはずだ。」

もう何が普通だかわからない。

 

しかし、このときはまだ脱臼だとしか思っていなかったので、一安心。

骨は折れていませんか?と聞いても、

「あー、折れてないと思うよ〜」

との返事。

(いや、折れてたし)今思う。

もう1時間ほど待たされて、レントゲンを撮る。

インド人の方は軽傷で、そのまま家に帰ったが、

私は入院となった。

 

病室に通され、鎮痛剤を点滴で投入される。

両隣に他の患者さんたちがいる。

あまり寝られたような記憶はない。

ベッドに入って2、3時間たったくらいだっただろうか。

 

ウウウゥ〜〜〜ウゥゥゥ〜〜!

 

映画でしか聞いたことない音が鳴り響いた。

空襲警報だ。

このとき、確かレバノンからミサイルが飛んで来ていたそうだ。

イスラエルの各アパートには防空壕がついており、

警報が鳴れば、そこに走りこまなければいけない。

 

のだが。。。

 

歩けない。

 

絶体絶命や。

 

と思ったが、周りの患者さんを見ても動く気配はない。

(あー、これはミサイル来たら、終わるやつだ笑)

となぜか心は冷静。

 

_______________そのとき寮では_________________

 

怪我をしていて、一緒に病院に運ばれて来ていたインド人が、

誰よりも早く防空壕に駆け込んだことは、

後から聞いた話だ。。。

 

 

走れるやん。

 

_______________________________________ 

次の日。

手術をしたいのだが、足首が腫れ上がりすぎて、できないとのこと。

氷とかを当てたらどうだ?と医者に聞いたが、

怪我した直後にしないと意味がないらしい。

てか、列で1時間半くらい待っとったせい〜〜?

 

でも、あ、手術しないといけないのね。

ヘブライ語から悟る。

ちなみに、手術はヘブライ語

ニトゥアフ

だが、結構難しい単語で、

イスラエルにまだ1年しかいない僕が知るはずもない言葉だった。

 

が。

 

その学期なぜか医療系ヘブライ語を勉強していたから、知っていたのだった。

うちの学校が工学系なので、それに役立つヘブライ語を勉強する授業をとっていたのだった。

めちゃくちゃ役に立った。

 

痛い

コエブ

 

体重

ミシュカル

 

トルファ

 

入院するために勉強していたようなもんだ。

腫れが引くまで、一週間ほど退院してまた戻ってくるように言われた。

 

寮に帰って、空襲警報のなった夜のことを聞かされる。

インド人はピンピンしている。

その夜、なぜかうちでパーティーが催されていて、

 

全く寝られない。

 

病人に対する気遣いは

エイフォ!?(どこ)

と思いつつも、良い友達たちに恵まれており、

ご飯とかを作ってくれたりした。

 

 

10日後くらいにもう一度入院し、

腫れがちゃんと引いていることを確認すると、

手術することに決まる。

 

病院食のメニューも面白かった。

あるときは、鳥の胸肉ステーキとかがでたと思えば、

あるときはりんごとヨーグルトの箱一個という、

昼と夜の気温差が激しい

砂漠か!

ネゲブか!

チンの荒野か!

 

右隣のおっちゃんがアラブ人。

左隣の人ロシア人。

 

ヘブライ語でさえない。

(がんばってアラブのおっちゃんとカタコトのヘブライ語で話そうとした)。

 

そしていよいよ手術の日。

連れて行かれる。

手術するってことはわかってるけど、詳細がいまいちわかってない。

ま、なんとかなるでしょう〜

 

全身麻酔用のよく映画で見るプラスチックのマスクを被せられる。

 

(お、これは、映画みたいに、カウントダウンしてくださいって言われるんだ!)

 

と思ったか思わなかったくらいが僕の最後の記憶だった。

 

 

 

 

 

 

いきなりやるんかい!

 

なんかせめて、始めまーすとか。

ピッチャー投げます!みたいな、合図あっても良くない?

 

ま、でも、全身麻酔って不思議なもので、

まったくの無意識を初めて経験した。

時間と空間の感覚が全くなくなる。

どれくらいの時が過ぎたのかとか、

どこにいるのか、移動させられたのとかが全くわからない。

 

目が覚めたのは確か一日あとだったと思う。

手術は成功したと告げられた。

4、5時間レベルの難しい手術だったと聞かされた。

(え、簡単って言ってなかったっけ。。。)

と思った。

日本で夏休み中にリハビリしたのだが、

日本の先生によると、とても良い手術をされましたね、と言われた。

イスラエルの外科のレベルは高いらしい。

その後はベッドを早く開けたいらしく、

追い払われるように病院を出ていった。

 

その後、家族に連絡取り合ったり、

期末試験のために勉強したりしていた。

かなりの大怪我だったのだが、なぜだか特に勉強に対する不安とかはなかった。

 

今思えば、神様が精神状態を守ってくれてたんだな〜と思う。

普通、期末試験中に手術!?

無理無理無理無理!

絶対落ちる!

留年確定か。

みたいなこと考えるはずだが、

なんか不思議と落ち着いていた。

そしてその学期も最終的に、

全ての試験を良い成績で終わることができた。

 

しかも、怪我したおかげ(?)で試験時間延長の特権もなぜだか取得できた。

 

自分の住んでいた寮が数少ないエレベーター付きの寮だったことも助かった。

 

日本に2ヶ月間そのあと一時帰国したのだが、リハビリが日本帰国一週間後に始まり、イスラエルに帰る一週間前に終わったことも、タイミングが合いすぎて笑える。

 

日本で骨折の理由を尋ねられる度

「ミサイルから子供達を庇った時の勲章」

と言って、ある程度信じてもらえる特権を得たことも全て、

 

今思えば、全部神様の気遣いやったんやな〜って思う。

やっぱり神様は良い神様〜〜

とつくづく思うのであった。

 

 

インタビュー受けてしまった件

自分からはとても言い出しにくいのですが、

インタビュー受けちゃいました。

あ、思ったよりさらっと出た。

おかしいな。

 

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 注:あくまでも写真はイメージです。

 

去年、あるご夫妻からインタビューをしていただきました。

 

POB(Peace Over Borders)という非営利団体をされているご夫妻で、

世界中を旅し、

行く先々でインタビューをする。

それを通して、お互いをもっとわかりあおう!

例えばアラブ人とユダヤ人の意見を聞き合うことで、

もしかしたら、誤解が解けるかもしれない!

というような働きをされている方々です。

 

ただ一言。

すごい。

よく世界中飛び回って、インタビューできるな〜

編集とか大変なのに、すごいな〜

ただただ感嘆。

 

僕なんて、この前大型休暇あったんですけど、

家でだらだらしてました。

一応、いじめられないために、

勉強もしてた

アピール

してたよ!

 

もうイスラエル6年もいるし、

見るべきものは全て見た。

家にいたい。

冬ならこたつ入りたい。

あー、最近暑くなって来た〜

と思う24歳です。

 

さて、肝心のインタビューなんですが、

流石の僕でも、自分のインタビュー見るのは、

結構恥ずかしい

 

しかも、インタビュー中なんかめちゃくちゃ偉そうなことも言ってるし!

あー恥ずかしい。

 

ただ

 

やってくれましたよ

 

イスラエル

 

やっぱりな

やっぱりお前は

イスラエル

 

松尾芭蕉もそう詠んだでしょう。

 

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もうわかると思いますが、

一応アップで。

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なんでやねん!!

なんで、お前が一番嬉しそうやねん!

 

店員カメラ目線やめ!

 

というかそもそも

なんで兎耳。。。

ってなりますよね普通。

これ実はインタビューされた日が

奇跡的に

プリムの祭りの日で、仮装する習慣があるので、

国中がコスプレ。

ま、ハロウィンみたいなもんです。

 

ただなんかイスラエルはこういう行事が大好きで、

みんな自由にやってしまうわけですね。

 

今年のプリムに自分の研究室に行くと、

隣の部屋全身着ぐるみの人だらけでした。

 

しかも大学生じゃなくて、

普通のおばちゃんとか含めた社会人がですよ。

 

写真ないのが、残念ですが、

信じてもらうために、

友達からもらった写真をアップしておきます。

 

バスに乗ったら。。。

 

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イスラエルではうさぎが運転するんですね。。。

 

って、するかぁ! 

はー、はー。

しかも、うさぎ率高いし。。。

 

日本にこの自由さがあれば!

 

だから、イスラエル好きなんですよね!

 

なので、自分的にはインタビューシェアするのも

ミトバイェシュ

(照れるみたいな感じ。)

ですが。

 

しかし、やはり、

奇跡が起こってしまったので、

あ、こーゆー店員がイスラエル人か

という正しい理解をみなさん広めることができると思い、

(もちろんそれだけではないですが)

シェアします。

 

https://www.youtube.com/watch?v=DJvqYY6K0sk&feature=youtu.be

 

ありがとうございました!