ルームメイト:ケニア人の場合
ちわ〜っす、マサです。
え〜と、一応生きています宣言。
生きてます。
ま〜全然更新してこなかったわけですが、今日ふと書きたくなりまして、書いちゃいました。
ちょっと忙しい時期なのですが、息抜きできた週末であったと思います。
さて、もうタイトルからイスラエル感は全くないのですが、僕の人生には様々な人々、特にユニークなルームメイトに恵まれています。
前の記事にもインド人のルームメイトのことを書きましたが、
今回は僕のケニアのルームメイトの話を書いていきたいと思います。
それは、ある冬の差し掛かる手前、朝の3時くらいのことだった。
携帯が鳴る音で目が覚めた。
寝ぼけながらも携帯を取る。
携帯の画面:「着信:ケニアのルームメイト」
(彼のことはKと呼ぶことにする)
私の心:「ん?間違って電話したかな?第一用があれば、同じアパートだしノックしたらすむはず。。。ま、でも、どういう状況かわからんから一応出てみよう」
電話を取る。
電話が切れる。
私の心:「間違いか。」
二度寝は全然できるのでそんなに気分も概していない。
二度寝。
5分後。
携帯また鳴る。
携帯の画面:「着信:K」
私の心:「これはさすがになにかあるぞ。」
電話を取る。
K:「HELP」
私の心:「え?HELP!?え、何これ、ドラマ?なんかに襲われてんの?」
私:「どうしたK、大丈夫か?」
K:「肩が脱臼した、助けてくれないか?」
???
Kの部屋に行く。すると彼がベッドに倒れている。手元には携帯。
私:「どうした?」
K:「肩を脱臼した。座らして欲しい。」
Kを起こすが、起こす最中にも彼の肩には激痛がなんども走る。
やっとの事で彼を座らせることができた。どうやら寝ている間に脱臼したらしく、携帯が床にあり、それを取るのにも30分ほどかかったそうな。
K:「マサ、俺の脱臼を元に戻して欲しい。」
私の心:「いやいやいやいやいや。脱臼直すって。僕!?いやその前になんで脱臼してるん!?」
私:「ちょっと待って。これは初めて?」
K:「いや、ケニアにいてた時にはたまになってた。外れるたびにお父さんが直してくれていた。あんまり難しくないから、マサ、元に戻してくれないか?」
私の心:「いやいやいやいや。脱臼なんて直したことないし、もし間違えたりして、筋肉とか損傷したあかんし。」
僕は以前サッカーで足首を脱臼したことがあり、それを周りの野次馬が直してやると言われたことがあったが、脱臼を素人が無理やり直したりすると変な怪我をすることがあるらしく、病院に素直に行った方がいいと知っていた。
私:「うーん、ちょっと僕はやったことないから、シンガポール人のルームメイトAに聞いてみる。」
シンガポール人のAの部屋をノックする。
私「A!A!起きて!」
A「どうした?」
私「Kが肩を脱臼した。」
A「What!?」
私「だから、Kが肩を脱臼した!」
A「What!?]
私「いや、だからKが肩を脱臼したんだって!」
A「それはわかった。WHAT!?」
彼も起きてKの部屋で作戦会議。案の定Aも脱臼の直し方を知らない。
Kは脱臼を直すことは簡単だという。
私もAもそんなリスクは犯したくない。
ググる。
グーグル:「病院に行け。」
私の心:「ですよね」
私:「K、病院に行くのが一番だと思う。あ、それか学生が加入している保険会社に問い合わせたら、二十四時間自宅訪問サービスがあるから、それを使ってみたらいいかも。」
「脱臼」というヘブライ語の単語を調べてから、病院に電話。
しかし、四時間後くらいにしか来れないことが発覚。
朝も早いし無理もないのかもしれない。
話し合った結果タクシーを呼んで病院の救急室に行くことになった。
その日、そんなに予定もなかった私がKに付き添うことにした。
タクシーが来た時、Aと私でKを支えながら、タクシーに乗り込んだ。
病院の救急科につく。
救急科にお世話になるのは実はイスラエルでこれが4回目。
1回目は足の骨をおった時。
2回目は包丁で指を切った話。
3回目はサソリに刺された友達を連れて行った話。
もしかしたらまたその話も書くかもしれません。
みなさん保険には入っといた方がいいです。
ま、ハプニングだらけのイスラエルだからこそ、こんなブログも書けるわけですが。
話を元に戻しまして。。。
病院に着くとやはり待たされる。
これは経験済みなので、さほど驚かない。
一応点滴で軽い鎮痛剤のようなものを処方されるK。
一時間くらいすぎ、やっと先生がきて、レントゲンを撮る。
骨が折れていないことを確認する。
Kは癖で脱臼するので、折れていないことはある程度わかっていたため、病院の対応にイライラしている。
また30分くらい待つとやっと先生がくる。
先生:「誰か脱臼を直すの手伝ってくれないか。ん、そこの君手伝ってもらえないか?」
私の心:「なぜ私を脱臼のスペシャリストだとみんな思っているのだ。」
私:「え、いやです。できません。」」
先生:「なんでできないんだ?仕方がない、警備員のおじさんに助けてもらうか。」
私の心:「いや、もっと看護婦さんとか、医療という道をある程度歩いた人ととかがするもんじゃないんでしょうか。。。」
結局先生が救急の看護婦さんに頼んでくれた。
先生、点滴の鎮痛剤がもう切れていることに気づく。
補充がないかと周りに聞くが、みんなないと答える。
仕方なさそうに胸ポケットから注射器を取り出す。
先生:「ちょっとこれでリラックスするよ。」
私の心:「ん?リラックス?鎮痛剤か?あ、切れてたしな。直接注射で投入するのか。」
Kはずっと肩が痛くない姿勢を見つけ、その姿勢をキープしていた。
長時間その姿勢だったので、体が堅くなっていた。
先生が予告もなく注射する。
すると、肩を堅く抑えていたKがへなへなへな〜と後ろに倒れて行く。
え!?
まさかの全身麻酔。
意識がもうないK。
肩もすっかりリラックスしている。
いや確かにリラックスしてるけど。。。
こわ!
看護婦さんと先生がせーので肩を引っ張るとすぐ元の場所に戻った。
私:「先生、あとどれくらいで起きますか?」
先生:「一時間もしたら起きるよ。」
イスラエルの一時間は二時間だと知ってる私:「あ、そうですか、わかりました〜」
二時間ほど暇なのでゲームしたり、売店で朝食を食べたりする。
二時間後にK起きる。
K「なにが起こったんだ?」
ま、そりゃそうや。
一部始終説明して、必要な書類をもらって家に帰る。
Kはその日授業があり、真面目な彼は授業に出席したそうだ。
麻酔の効果でずっと寝ていたそうだが。